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足が前身に及ぼす影響

足は身体の一部位であると同時に、身体全体をコントロールする重要な器官です。身体は一つの全体であり、身体のどの部位も全体からの影響を受けながら機能し、機能しながら全体に影響を与えます。その中でも足は、身体の構造的バランスをみるうえで大変重要になります。それは人間が2本足で立つという性質上、常に外(地面)と接してストレスを受け続けている唯一の器官だからです。


(1) 足が全身に与える影響
まず歩行時の衝撃という面からみた場合、歩行時に踵を通じて受ける衝撃は脳底を0.5mm揺さぶるほどの力があります。顎の部分で計測した場合体重の約半分の衝撃が伝わっています。これは全ての器官(関節、筋肉など)が上手に機能的に衝撃を吸収した場合の事で、身体のどこかの器官に問題があると(特に足)、歩く度に体重の半分を越える衝撃が頭まで伝わることになります。これが筋骨格系の痛みを増幅する事となります。
参考文献 「SPINAL PELVIC STABILIZATION 足を診ることで全身が見えてくる」
Monte H.Greenwalt, D.C 著


また、足は [今どんな地面、場所に立っているか] ということを常にモニター(監視)していてその情報を随時脳に神経を介して送っています。その情報は脳で処理(プログラム)されて全身にフィードバックされます。そして全身の筋肉の働きのバランスをとっています。

つまり、悪くなった足からは、間違った情報が脳に伝わり、その間違った情報を元に姿勢をプログラムすることになり、間違った姿勢情報が全身に伝わってしまいます。そうなると緊張させるべき筋肉を緩めてしまったり、緩めるべき筋肉を緊張させてしまったりと、全身の筋肉がアンバランスに、ちぐはぐに動いてしまうわけです。当然そのような状態で生活をしていればその代償は身体のあちらこちらに不快な症状として出てきてしまいます。スポーツ選手で言えば100ある筋力の50とか60、もしくは半分以下しか出せなくなる可能性もあり、思ったようなパフォーマンスができないということにもつながっていきます。

また、上記のような機能的なこと以外にも、見た目にも影響が出ます。
身体の機能的なバランスが崩れれば当然見た目もアンバランスになる可能性が高く、女性の方が気にするO脚、横尻(お尻の横への出っ張り)などになりやすくなります。ペタンとした平らなお尻、四角いお尻、横側が出っ張っているお尻、このようなお尻は運動しただけでは丸くきれいでツンとアップしたお尻にはなりません。(反対に足を治療しただけでお尻が上がることは珍しくありません)。
足をチェックして足に問題が見つかれば治療をして、それから運動するようにすれば、お尻が上に上がり結果的に下半身痩せが可能になります。スタイルを良くしたい人はまずは足のチェックから始めましょう。


(2) なぜ足を診るのか?
人は環境にもよりますが1日8千歩くらい歩くと言われています。
足は狭い靴の中で、上から体重がかかり、地面から衝撃を受けながら働いています。にもかかわらずほんの僅かな注意しかはらってもらっていないように思います。つまりストレスが非常にかかっている割にはケアが足りないのではと私は思っています。それを裏付けるように、他の部位の症状で当院に来られる患者さんの中にも足に問題をもっている方が非常に多くみられます。

足は体の一番下、身体の土台に当たる部分なので悪くなった足の影響が上位の関節、すなわち膝関節、股関節、腰椎、胸椎、頚椎、頭部と上のほうに出てくる可能性があります。つまり膝痛、腰痛、肩こり、頭痛などの一番はじめの原因が実は足だったという事も珍しくありません。様々な筋骨格系の症状の重要なFactor(要因)の一つであると言えます。

そんな場合、足をそのままにしておいて肩を揉んだり、腰を揉んだり温めたり冷やしたりしても効果は薄く治療してもすぐ痛みや凝りが戻ってきます。足に何か問題がある場合は足に対しての治療をして足を良くしなければいつまで経っても上記の症状が改善する事はありません。「では足を治せば身体全部よくなるのか?」となると、確かにそういう人もいます。
このような人は早い段階で治療を始めた人に多いように思われます。

しかし、そうではない人もいます。それは長期にわたり身体がストレスを受けて、症状が出るまでには様々な原因が複雑に絡み合ってしまうからだと考えられます。カイロプラクティックは身体を切り離しては考えず、身体を一つの全体として捉えて治療します。ですから足だけが特別重要であるという考えではありません。ですが足は私たちが考える以上に重要であるということは間違いないと思います。


(3) 足の構造
足は片側大小合わせて28個(種子骨含む)の骨からできています。
骨は靭帯で連結して筋肉で動くようになっています。

▲この写真と絵は、足を上から見ています。


足は、後足部、中足部、前足部、の三つの部位に分割されます。
後足部は踵骨、距骨。中足部は舟状骨、立方骨、3つの楔状骨。
前足部は、中足骨と趾節骨。
足を動かす筋肉は、小さく細かい筋肉と下腿(膝より下)から発生して足の骨につく長い筋肉と2種類あります。
これにより細かい運動(指を動かす)や、ダイナミックな大きな運動が可能になっています。
足にはアーチ(上側凸のカーブ)という構造が3つあります。
アーチは足を診る上では大変重要な構造で、このアーチの崩れが上位関節障害の主な原因になります。

内足縦アーチ(土踏まずの部分)
外側縦アーチ(足の外側の部分)



横アーチ
(前足部を横切る部分)
このアーチは2足歩行をする人間に特有のものであり、地面からの衝撃吸収、立位のバランス保持など、歩行や立位を行う上で極めて重要になります。


(4) よくある変形(疾患) と 治療
足の疾患はかなり多く、様々な疾患があります。
整形外科領域(手術)のものも少なくありません。



(過)回内足 (過剰回内)
回内足。後方から見る。
これは踵骨が距骨と共に内側に傾いた足。内側縦アーチがつぶれます。
後方から見るとアキレス腱が内側にフニャリと傾いて見えます。 足関節の不安定性に関連していると思われ、過剰回内していると足首がゆるくなり不安定になります。もともと何らかの理由で不安定になり過剰回内に進むことも当然あります。(どちらとも言える)

回内足を放っておくとかなりの高確率でと言うより、ほぼ殆ど上位関節に悪影響を及ぼします。
膝、股関節痛、腰痛、肩こり、頭痛などいずれの原因にもなります。
また、足底腱膜炎や、外反母趾、骨棘など足そのものの疾患へと移行していく可能性も大きくなります。


回内足

回内足の足底板を装着した状態



開帳足
これは横アーチがつぶれた状態です。
足の前部(足指の付け根)が横方向に平坦になり幅が広くなります。
この状態を放っておくと足の指に向かう神経を圧迫して足に痛みが出たり、足裏(第1指〜第2指、第3指の付け根付近)に硬いたこができます。
その結果歩行パターンが変わり全身に悪影響が出ます。
又、靴の幅が合わなくなり不快感も増します。



外反母趾
外反母趾とはその名のとおり足の親指が付け根の関節から反るように小指側に曲がった足をいいます。カイロプラクティックから見ると、第一中足趾節関節のサブラクセーションであることが多いです。母趾の回旋を伴わない外方変位、回旋を伴う外方変位、仮骨形成、第一中足骨の内方変位を特徴とします。

遺伝的要因があると言われ、男性より女性が圧倒的に多いところからすると、筋肉の強さ、関節の柔軟性が(可動域の大小)関係すると思われます。また靴が大きな外的要因の一つに挙げられ、先の細い尖がった靴は外反母趾になる可能性は非常に高くなります。

しかし裸足で生活する民族の中にも外反母趾の人がいるようですので靴が全て悪いということはないようです。
母趾は歩行の時に大変重要な働きをします。(地面を強く蹴る)外反母趾になると地面を強く蹴ることができず歩行パターンが変化します。主な症状は痛みですが影響はそれだけにとどまらず、やはり上位関節に悪影響を及ぼします。また、知覚神経が関与する場合は母趾の知覚異常が起きることもあります。



足底腱膜炎
足底腱膜とは、踵骨底側の内側突起部から前足部に及ぶ厚い靭帯組織です。
足の縦アーチを支える重要な役割を果たしています。この足底腱膜に炎症が起きて足の裏に痛みを生じたものを足底腱膜炎といいます。

初期の痛みの特徴は朝起きて歩き出した一歩目が痛かったり、長時間の座位から立ち上がる一歩目が痛かったりします。そして歩き始めてまもなく痛みは軽減していきます。また長時間歩いたり、走った後に痛みが出現します。

慢性期になると歩き始めから痛みが消えず、普通に歩いていても痛みを感じます。ひどくなると歩行も困難になります。

原因は過度のスポーツによるオーバーユースや、中年期以降で特に誘因もなしに起こることが多いです。

また過剰な回内足や偏平足はこの疾患になりやすいと言われています。



足根管症候群
足根管とは足関節内果(うちくるぶし)後面で骨と筋膜で構成されるトンネルです。
中に腱、脈管、神経を通しています。

足根管症候群この中を通る脛骨神経が何らかの理由で圧迫(絞扼)され痺れや痛みが出る疾患をいいます。原因としては、捻挫、骨折などの外傷、それに続く足関節の変形、ガングリオンなどの腫瘍、リウマチなどの炎症が挙げられます。

症状としては、足底の痺れや痛み、足根管部の圧痛、チネル徴候が現れます。
症状は初期には間欠性(出たり出なかったり)で一日の終わりに向けて悪化して、または長時間立位を保つことによって悪化します。時に痛みがふくらはぎの方へ放散することもあります。腰椎椎間板ヘルニアとの鑑別が必要になりますが、両方が併発する場合も少なくありません。


(5) 足の治療
原因(きっかけ)のわからない急性の激しい痛み、また、転んで打った、捻ったなどの外傷の場合はまずは病院で診てもらいましょう。
病院で手術の必要が無いと言われた場合や、長年続いている痛み、いろいろ試したけど良くならないという症状の方は一度カイロプラクティックを受診してみてください。


カイロプラクティック(当院)での治療

骨格矯正
骨のアライメント(整列調整)。
各骨の整列を治し、正常に機能するようにします。全身を検査、矯正してから足を詳しく検査して矯正します。

物理療法
炎症がひどい場合や痛みがひどい場合に超音波や中周波を使い ます。

足底板
靴に入れる中敷きを作ります。人それぞれ顔が違うように、足の形もそれぞれ違います。
治療として使う場合は既製品ではなくオーダーメイドのカスタムシリーズを使います。
(当院では開院以来スーパーフィートの足底板を作っています。)
SUPER feet ホームページ : http://www.superfeet-jp.com/

テーピング
急性期、慢性期を問わず関節、筋肉のサポートとして使います。
また自宅でのセルフケアとして指導します。

エクササイズ
足の正常な機能を取り戻すため(筋力向上、神経系再教育など)に、主に自宅でのセルフケアとして指導します。
(当然、症状や人により治療は違いますので必要な人に必要な事を行っていきます。)


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