舌下免疫療法

花粉症は多くの方が悩みますが、これまでの治療は抗アレルギー剤の内服や点鼻、点眼などほとんどが対症療法でした。舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質であるアレルゲンを含んだ薬を舌の下に少量から投与することで、徐々に原因物質に対するアレルギーがおきないように体を慣らして、体質を改善させる治療法です。




効果は?
アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状を抑える可能性のある治療法です。 症状が完全に抑えられない場合でも、症状を和らげたり、お薬の量を減らすことが期待できます。
ただし、すぐに効果が出る治療ではありません、治療には数年かかります。 完治例もありますが、残念ながら何年もかけて治療しても効果のない方もおられることのご理解も必要です。


いつから開始するの?
免疫がつくまでには時間がかかるためスギ花粉が飛散し始める数ヶ月前に治療を開始します。
スギ花粉の飛散時期は、スギに対する体のアレルギー反応が過敏になっており副作用が出る可能性が強いため、初めての服用開始はできません。
そのため東海地方では、スギ花粉の飛んでいない6月から11月の間に治療を開始する必要があります。


治療期間は?
抗アレルギー剤と違い、すぐに効果が出る治療ではありません。
そのため長期間(2から3、4年くらい)の治療期間が必要と言われていますので、根気よく継続できる方にお勧めです。


適応は?
スギ花粉症と診断された12歳以上の方が対象です。
特に受験を控えている中高生や、将来の妊娠時に花粉症に不安のある女性、今までの治療薬の副作用などが気になり少しでも薬を減らしたい方などには良い適応です。

ただし、アレルギーの原因がスギ花粉ではない方、重症の気管支ぜんそくの方、悪性腫瘍や免疫系の病気のある方、妊娠中の方、過去に舌下免疫療法でショック症状を起こしたことのある方は、治療が受けられませんので受診時に確認してください。


治療法は?
アレルゲンを含む治療薬を舌の下に滴下して、2分間保持し、その後飲み込むだけです。その後5分間はうがい、飲食を控えます。
これをスギ花粉が飛んでいない時期も含め、毎日繰り返します。

初回は院内で投与を行い、30分間の観察が必要です。そして初めの2週間は少量から始め徐々に増量します(増量期)ので2週間後に再診が必要。その後は決まった量を毎日数年間は継続して服用します(維持期)ので、月に一回程度の定期受診が必要です。


副作用は?
スギ花粉の成分を口の中へ入れますのでアレルギー症状が誘発されることがあります。

  • 口の中の副作用 (一時的な口の中の腫れ、舌の下の腫れ、口内炎)
  • のどや耳のかゆみ
  • 頭痛
  • ぜんそくなどのアレルギー症状の誘発
  • 重大な副作用としてアナフィラキシーショック

などがありますので、体調の変化に気付いた場合は、すぐに主治医に連絡または受診するなどのご注意が必要となります。


また、当院ではダニアレルギーに対する舌下免疫療法も検討中です。
ご希望の方は、一度お問い合わせください。