卵とコレステロール

善玉コレステロールを増やすには?
〜長寿者には善玉コレステロールが多い!〜

先回コレステロールについての特集を組んだところ
大勢の方々に興味をもって読んでいただけました。
コレステロールには悪玉のものと善玉のものとがありますが、
卵は”善玉コレステロール”だということがおわかり頂けたでしょうか。

ではどうしたら善玉コレステロールを増やすことができるのでしょうか。
善玉コレステロールが減るのは、肥満症、糖分のとり過ぎ、
ネフローゼ(慢性腎障害)、糖尿病、甲状腺機能低下症、
血液中のビタミンC量が減っているとき、
アルコール多飲による高脂血症の場合となっています。
善玉コレステロールが減ると動脈硬化が進みます。

ところで善玉コレステロールを増やすには上記の症状を治すとともに、
適度な運動適量のアルコール摂取が大切とされています。
適量のアルコール摂取といっても人によってさまざまですが、
1日に清酒なら1合以下、ビールなら大ビン1本以下がよいとされています。
それから血液中の脂肪量を正常値に保持するための食事療法も大切です。
食事療法では、不飽和脂肪酸(リノール酸など)が血液中のコレステロールを
減らす作用があり、食物繊維も同じ効果がありますので、
こういったものの摂取に心がけることも、
善玉コレステロールを増加させることができるのです。

長い間コレステロールは心臓病の元凶のように言われてきました。
それというのも、日本人が欧米型の食生活になじみ、
カロリーを過剰摂取するようになったからです。
コレステロールは人体にとって非常に重要な役割を持っているのですが、
なにによらず、過ぎたるは及ばざるが如し、なのです。

血液中のコレステロールの3分の1は食物から、
残りの3分の2は肝臓で合成されると考えられています。
肝硬変を起こしますと血液中のコレステロールが低下しますので、
食物からの補給を増やさなければなりません。
しかし健康体では、食物からの補給が増えると肝臓での合成量を減らし、
いつも一定量に保つように調節されています。
その調節量を超えて、食物から多く摂取しますと
やはりコレステロールは増える場合があるようですが、
その調節量は人によって差があります。

前回お話しましたこのコレステロールの役割ですが、
動物の細胞膜の必要不可欠な成分であるとともに
コレステロールから副腎皮質ホルモン、性ホルモンが作られ
さらに肝臓でコレステロールが胆汁酸に変えられ、
脂肪を消化する役割を持っています。

卵の卵黄にコレステロールが多いのは、
ヒヨコの細胞膜を作るために大切な成分だからです。
実際には、糖分や飽和脂肪酸からもコレステロールが
われわれの体の中で合成されて作られることがわかってきました。
それに卵には、コレステロールを減らす不飽和脂肪酸が多いことも幸いしております。

コレステロールを気にされる方が最も注意しなければならないのは、
過剰な脂質の摂取と太りすぎです。
コレステロールは砂糖や脂肪からも合成されます。
つまりコレステロールを多く含む食品だけを食べないようにしても
砂糖や脂肪分の多い食生活には注意が必要です。

卵は人体に必要な栄養素を多く含んだ完全食品ですから、
正しい知識をもってバランスのよい食生活の心がけ、
健康管理に役立ててください。

いかがでしたでしょうか?
コレステロール=悪いものと思っていた方も大勢いらっしゃると思います。
コレステロールをたくさん含む”卵”ですが、
皆様が心配されるような体によくない食品ではありません。
安心してどんどんお召し上がりください。

私たち”養鶏家”も毎日毎日卵を食べていますけれど
元気で皆様においしい卵を提供できていることが
一番の卵のコレステロール=良いものの証明になると思っています。

次は”暖かくなってきます。卵の保存は大丈夫?”についてです。


 
 

尚、上記につきましては
”タマゴ屋さんが書いたタマゴの本”井上貴司著(三水社)から抜粋しております。